体ポカポカが元気のもと!
 四季のある日本で、季節の食べ物を食べてわたしたちは暮らしています。食べ物にはそれぞれの性質があり、昔の人たちはその性質を活かしてきました。食べ物にはどんな性質があり、これから迎える冬には、どんな食品を摂るといいのでしょうか。

 
 食べ物には陰と陽という性質があります。たとえば、太陽がさんさんと降り注ぐ南国でできたトロピカルフルーツのバナナやパパイヤなどには、体を冷やす性質があります。これらのフルーツは厳しい暑さの中で育つため、自らを冷たくする作用を持ち合わせています。夏にとれるスイカ、メロン、キュウリ、トマトなどの野菜も同様に体を冷やす作用があり、これらを暑い時に食べるとわたしたちの体も涼しくなって快適に過ごせます。食べ物の性質を活かした理にかなった食べ方です。
 漢方の食事では、体を冷やす作用のあるものを陰、温める作用のあるものを陽と分けて、その季節や体の状態に合ったものを食べることが健康に大きな影響を与えると考えられてきました。

 
 これから迎える冬は体を温めてくれる陽性の食べ物を積極的に摂りたいものですね。陽性の食品には、かぶ、かぼちゃ、玉ねぎ、人参などがあります。料理の味のアクセントとなる香辛野菜、生姜、唐辛子、にんにく、パセリ、ねぎなども陽性です。生姜や唐辛子は食べると温まり、汗まで吹き出すことがあるので陽性の食品だと実感できますね。
 また、陰と陽の間の食べ物もあり、これらのものにはキャベツ、春菊、ブロッコリー、れんこん、さつまいも、里芋、じゃがいも、小豆、大豆などがあります。中間のものは熱を加えることで体を温める作用が働きます。冬は生野菜よりもホットサラダにし、煮物や鍋物などで野菜を使い、生姜や唐辛子などを調味に使いましょう。


 不思議なことにわたしたちは暮らしの中で知らないうちに、寒い季節には温かくなるものを食べてきました。たとえばお正月に食べるお餅は陽性の食品です。大根はふろふき大根にすると陽性に、大根おろしにすると陰性になります。夏よりも冬にお餅やふろふき大根が食べたくなるように、わたしたちの体は自然に陽性のものを求めています。現代の食生活にも、昔からの知恵を活かして体を温め、冬を元気に過ごしたいものですね。