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一度聞くと忘れられない花の名前があります。
「ヒトリシズカ(一人静か)」「フタリシズカ(二人静か)」という花の名前を聞いたことがあるで しょうか。実際に花の姿を見たことがなくても一度聞くと心に残り、どんな花なのか興味を そそられます。名前の由来は、源義経の愛した静御前(しずかごぜん)にちなんでいるという ことです。 「ヒトリシズカ」は、葉の間に隠れていたように、小さな白い花茎を伸ばして咲きます。 1本の茎にブラシのような白い花が1本出ます。その名前から、ひっそりと一輪咲いていそう ですが、実は群生して咲いていることが多いということです。「隠された美」という花言葉は、 両手を合わせたように重なっている葉の間に隠れている花が、葉が開くと同時に開花し、 その姿が清楚で美しいことから付けられたようです。 「フタリシズカ」は、「ヒトリシズカ」と同じセンリョウ科の仲間です。 「ヒトリシズカ」よりも花の時期が1ヶ月ほど遅れ、5月の頃に咲きます。緑色の葉の間から、 2本の花穂が寄り添うように立って小さな白い花が付きます。花にはガクや花びらがなく、 白く見えているのは雄しべが雌しべを囲んだものだということです。 2本の穂の姿を、静御前とその亡霊の姿にたとえたのが名前の由来だということです。 静御前の悲しい運命を慰めるように、昔の人が付けたのでしょうか。「いつまでも一緒に」と いう花言葉には、源義経と並ぶ静御前の姿が浮かびます。 どちらも遅い春を迎えた林の中に、可愛らしく静かに咲く姿を見つけることができます。 名前からいろいろなイメージや物語が浮かぶ花に、日本人の情感豊かな感性を感じること でしょう。 |
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