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山や野原の雪が溶ける頃、明るい陽射しを受けて紫がかったピンクの花を咲かせるのが
「カタクリ」です。 「カタクリ」はユリ科の植物で、早春にやわらかくなった土から双葉を出して、中心から10〜 15cmの茎を伸ばし、その先に6枚の紫色の花びらを持った花を咲かせます。 花びらは反り返っていて、その形が傾いたカゴに似ているために、"カタカゴ"と呼ばれ、 それが"カタコユリ"、"カタクリ"と変化していったのではないかと言われています。 「カタクリ」といえば思い出すのが、料理に使う片栗粉です。熱するとトロリとしたとろみが出て、 料理やお菓子に幅広く使われています。 今、市販されている片栗粉の多くはジャガイモのデンプンを使っていますが、もともとはこの花 の球根をすりつぶし、何度も沈殿させることでカタクリのデンプンができ、そこから片栗粉が 作られていました。キッチンにある「片栗粉」の本物は、実はこの花の球根だったとは意外な ことではないでしょうか。 山野の明るい林の中に、一面にうつむいて咲いている可憐な花は、待ちこがれた春の喜び を表しているようです。「初恋」という花言葉も、雪の下でじっと春を待ち、やっと春の日の下 で咲くときめきに似たぴったりの花言葉と言えるでしょう。 「カタクリ」は、早春にあっという間に咲き、初夏には葉を枯らして夏眠してしまいます。 多くの人に一年草だと思われているようですが、地下で眠っている球根はひと冬を辛抱して 過ごし、来春にはまた土の中から青々とした葉を出して花を咲かせます。 「カタクリ」の開花がニュースになったら、ぜひ一度咲いている場所を訪れて早春の息吹を 感じるといいですね。 |
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