「女房を質に入れても、初がつお」と江戸っ子が川柳に詠んだように、
江戸時代に「かつお」は高価な魚であったにもかかわらず、初物の「かつお」
を食べることがとても粋なことでした。初物には寿命を延ばす栄養があると
もいわれ、大変珍重されていました。
「かつお」の旬は、初夏の「上りがつお」と秋口の「戻りがつお」です。
初夏に日本近海を北上する時期、そして秋口に三陸沖でUターンして南下する
時期の1年に2度、新鮮な「かつお」が楽しめます。初夏の「かつお」は
あっさりとした味わい、秋口の「かつお」は産卵を前に脂がのっています。
どちらもそれぞれの美味しさがあり、季節を感じさせてくれる魚です。
「かつお」の栄養は良質のタンパク質をはじめ、血合いに含まれている
ビタミンや鉄などがレバーにも匹敵する程の成分と量があります。
レバーが苦手な人も「かつお」で、豊富な栄養を摂ってみてはいかがでしょうか。
旬の「かつお」は生や"たたき"で食べると、程よい脂肪や旨味を味わえ
ます。"たたき"は鮮度が落ちやすい「かつお」を火であぶることで、
いぶした香りを付けて、表面を焼き固めて、美味しさを封じ込める方法です。
どちらも、薬味をたっぷりと添えたいものです。薬味は、ねぎ、にんにく、
しそ、生姜、みょうがなどを「かつお」が隠れる位に盛り込むと
さわやかな初夏の味わいになります。
ドレッシングにはオリーブオイルを使うと、オリーブオイルの油分が
あっさりとしている初夏の「かつお」と程よくマッチします。
ドレッシングには、オリーブオイル/大さじ1、しょう油/大さじ1、
ワインビネガー/小さじ1、レモン汁/小さじ1の割合で混ぜ、
適量の塩・こしょうで調味して、冷蔵庫で冷やしておきましょう。
わたしたち現代人も、旬の「かつお」を食べて、元気に夏を迎えましょう。