大晦日から新年にかけては、いつの時代も期待と希望が混ざり合う時間です。
特に子供たちにとってはいろいろな行事があり、ワクワクした雰囲気は忘れ
られないものですね。
 秋田県の男鹿地方では、大晦日の夜、ちぢれ髪から突き出した角、かっと
見開いた眼差し、口からはみだした鋭い牙を持つ鬼の面をかぶり、わらで
編んだみのをまとい、手には包丁や桶などを持った鬼神に仮装した男たちが
各家を回る「なまはげ」の行事が行われています。
「なまばけ」が「泣く子はいねえがあ」と家中を探し回り、子供たちは必死の
形相で逃げ回り、家族に抱きついて大泣きするなどの光景がよくテレビの
ニュースで映し出されています。やがて家の者が「ごめんしてけれ」と謝って
から酒と肴でもてなしてご機嫌をとって退去してもらうというものです。
小さな子供たちにとっては「なまはげ」の姿は心底恐ろしいもので、「いい子に
しないと、なまはげが来るよ」という言葉を心に刻んで一年を過ごした子供たちも
少なくないことでしょう。
 この「なまはげ」の姿は、子供だけではなく大人にとっても恐ろしく感じる
ものですが、もともとは子供だけではなく村の怠け者をもこらしめるという
意味もあったようです。地域によっては"なまはげ台帳"を持って現れ、
その台帳には村人の悪事や子供のいたずら、怠け者の行状などが書かれていた
とされ、「なまはげ」は村のことは何でもお見通しであるとされました。
その異形の姿で村の暮らしを守ってきた神様的な存在と言えるでしょう。
 今では、国指定重要無形文化財となっていますが、日本の各地方のお正月に
伝わるそれぞれの行事を大切にしたいものですね。