この季節、りんごの美味しさが増し、いつも冷蔵庫に買い置きがあるという
ご家庭も多いのではないでしょうか。りんごの呼吸によって放出されている
エチレンガスを果物などの保存に利用してみてはいかがでしょうか。
 エチレンガスは、果物の成熟を進めるホルモンのひとつで、これをたくさん発生する
果物の代表がりんごです。果物の中には、収穫した物をしばらく置いて熟成させてから
食べた方がおいしいキウイフルーツや西洋ナシがあります。買ってきたキウイをすぐに
食べたら、まだ熟しておらず固くてまずかったという経験がありますね。
キウイを早く熟させたい時には、りんごを一緒に置いておきましょう。
キウイ10個ほどにりんご1個をポリ袋に入れて、口をしっかり結んでおくと
効果的です。
 さらに不思議なのが渋柿。渋柿をりんごと一緒にポリ袋に入れておくと、
りんごから出るエチレンガスや二酸化炭素により、1週間ほどでシブが抜けます。
すると、甘柿のようになるので、干し柿にしなくても食べられます。
 また、ジャガイモのそばにりんごを置くと、りんごから出たエチレンガスがジャガイモ
の発芽を抑制します。ジャガイモの芽には、腹痛やめまいなどの中毒症状を起こさせる
ソラニンという成分が含まれています。発芽したジャガイモも、芽をしっかりと取り除けば
食べられますが、りんごを1個入れておくことで発芽を抑えることができます。
 しかし、植物を老化させる働きにより、生花と一緒にりんごを置いておくと
早く枯れてしまうなど、エチレンガスは使い方によって、役に立ったり、
悪者になったりします。果物をりんごと一緒に置く時には、エチレンガスのことを
頭に入れておくといいですね。